2019年春夏コレクションから、ファッショントレンドとなるものを探って、キーワード別にレポートしています。全7回のうち今回は5回目。テーマはセットアップです。
この数年で、セットアップというワードもしっかりと根付いたように感じます。セットアップと言われて思い起こすのは、ジャケットとボトムのスーチングはもちろんですが、ここ数年でみられたような、同素材のトップスとボトムのコーディネートではないでしょうか。スーツで見られるセットアップと違うのは、トップスが軽いアイテムになっていることです。ジャケットではなく、ブラウスやプルオーバーニットとボトムを合わせることで、セレモニー以外のの普段にも気軽に着ることができて、しかもきちんとした印象を与え、なおかつボトムも一緒なのでスタイリングに迷わない、という良いことだらけの着こなしが、この数年の間にずいぶんと定着したように感じます。
この2019年においては、そのセットアップは進化を遂げていきそうです。
コレクションで見られたのは、バッグとドレスの素材を同素材で提案する、というものでした。これは主にバッグに強いメゾンが中心のでの提案になりますが、少しレトロなイメージがありますが嫌味がなく、ちょっとステキだな、と感じました。
ドットはアニエスベー、左下はフェンディ、中上はエルメス、中下はドルチェアンドガッパーナ、右はケイトスペードです。この他に、トリーバーチやマイケルコースでも「バッグとのセットアップ」が提案されていました。おそらく、日本のファッション市場にもこの流れは届くのではないかと思います。